このゲームほど「運命の歯車」という言葉が似合う作品はないだろう。歯車が人の手によって造られるものならば、いずれ迎える結末は人の意思によって形造られるものである。生と死、運命と奇跡、科学と信仰、鋼鉄と植物、内と外・・・常に対極を描くこの作品は真面目でありユーモラスだった。

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服を変えることもできる。おすすめはデニムのスカート。買い過ぎ注意。

エンドオブエタニティは非常にユニークな戦闘システムが特徴のアクションRPGだが、戦闘システムを既存のジャンルで分けるのは難しい。

主だった要素を挙げるとすれば、行動順を考慮するターン制コンバット、タイミングを測るアクション、有利なポジションを維持するストラテジ性の3つだろうか。何十、何百もの銃弾が飛び交う戦闘システムはおそらくゲーム史上、類を見ないユニークさだ。

さすがにこのゲームも敵のHPをゼロにすれば倒せるところは普通のゲームと同じだが、HPを減らすだけでもすでに一筋縄ではいかない。この作品では『ダイレクト・ダメージ』と『スクラッチ・ダメージ』という2種類のダメージがあるのだ。詳しくはマニュアルをスクショしたものを見てほしい。

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マニュアルはちゃんと読むこと。バトル中にアイテムの切替えができることに気づいたのは終盤でした。

ハンドガンで与えるダイレクト・ダメージは非常に小さく、反対に(サブ)マシンガンで与えるスクラッチ・ダメージは非常に大きい。よって敵の倒し方は、スクラッチ・ダメージで瀕死級のダメージを与えてダイレクト・ダメージでとどめを刺すという流れになる。

スクラッチ→ダイレクトの順で行動するパターンが基本となるため、ターン制コンバットのような行動順を考慮する必要性が生まれるのだ。ちなみにグレネードは消費アイテムとなり、マシンガン級の大ダメージとはいかずともそれなりのダイレクト・ダメージを与えることができる。

また、バトルで選択できるコマンドには、移動しながら敵の攻撃を避け、なおかつ行動終了までチャージすることで最大級のダメージを与える方法ある。これが『インビジブルアクション』と呼ばれるコマンドだ。

インビジブルアクションを行うにはI.S.ゲージと呼ばれる生命線とも言えるゲージを消費しなければならない。チャージを重ね、最大級のダメージを与えるタイミングをしっかりと測らなければ勝利は得られれない。

そして通常、ひとりのキャラが一回のインビジブルアクションを行うとI.Sゲージが一つ消費されるが、特定の条件を満たしていれば一つのゲージ消費で3人同時にインビジブルアクションを行うことが可能になる。これが『レゾナンスアタック』と呼ばれる強敵に勝つための”ジェットストリームアタック”だ。

その特定の条件というのが「仲間の2人の間を通るようにレゾナンスアタックを行う」こと。なかなかイメージしにくいとは思うが「レゾナンスアタックをするためにインビジブルアクションでの移動先には気を付けなければならない」と捉えてもらえれば十分だ。ここで言いたかったのは戦いを有利に進めるためのポジショニングには常に気を配る必要があるということだ。

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攻撃時にカットインされる中二心くすぐられるロマン撃ちはスクショポイント満載。

バトルの特徴である3点を解説してみたが、実を言えば途中、だんだん戦闘がめんどくさくなってしまったのも事実である。

なぜならザコ敵に対してもスクラッチ→ダイレクトという流れを踏まないといけないし、チャージのタイミングもしっかりと測らないといけないからだ。「たたかう」コマンドを目を閉じて連打して終わるRPGとは違い、ユニークさ故の皮肉な結果だと思う。

PS3とXbox360で発売されたのが2010年であるが、リマスターされた今は時短が求められる2018年。欲を言えば必要な戦闘量を減らし、レベルデザインを調整して欲しかったところだ。

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もちろんレベルアップや武器の強化にバトルは必須。消費アイテムを駆使してサクサク進めよう。

笑いありシリアスありなので気張らずにプレイするのがきっと作者も望んでいることだろう。巨乳を見つめて「そのグレネードを炸裂させるおつもりならこちらも自慢のビッグマグナムで対抗しなければならないような」と考えるおっさん(主人公)がいるのだ。

個人的な感想としては、一国を救うわけでもなく強大な敵が最初からいるわけでもなく「雇われ屋」の日常から始まるのでストーリーもどちらかと言えばわかりにくい方だと思ってる。

登場するキャラクターそれぞれの「運命」をたどるストーリーを理解するには、世界観がどのように構築されているかを読み解かなければならない。その作業は簡単ではないし言葉一つ一つに傾聴し、キャラクターのバックボーンに目を向ける必要があるだろう。

銃や火薬に飢えている人にはもちろん、周回プレイややりこみ要素もあるので一つのゲームをとことん楽しみたいという人にもおすすめの作品だ。